| 「聖ルミナス女学院」 １９９８年 テレビ東京 祖父の遺言で女学院の理事長を継ぐ事になった主人公（高校生）。しかし女学院では謎の生徒失踪事件が頻発。しかもそれは単なる失踪ではなく、人間が突然フッと消えてしまうという超常現象だった。 近年多い「辛気くさい」雰囲気のアニメ。 どこからかかって来るのかわからない謎のポケベル。意味深な事を言って去って行く謎のばあさん。などなど謎が謎を呼び、消える生徒は増える一方。主人公自身も消えたりする。結局最後にはほとんど全員が戻って来るのだが、消える事自体の理由や意味はあまり語られず、学園の人間模様を描く事でストーリーが作られている。不思議な雰囲気のアニメ。アドベンチャーゲーム風味。ただ、「何か凄い秘密があるに違いない」と思わせて引っ張っておいて、あのオチはちょっと・・・。 |
| 「ブレンパワード」 １９９８年 ＷＯＷＯＷ ガンダムの富野監督が久しぶりに監督したオリジナルアニメ。 オープニングはいきなり主要女性キャラが、仏教遺跡などをバックに全裸で乱舞。ほとんど最後まで全裸の女性しか登場しないオープニング。普通、オープニングには主役メカが活躍する戦闘シーンとか、登場人物のキャラクターが並んで走るカットとか、物語の内容がわかるような内容にするものだが、そういうカットが全然無い。非常に変わったオープニングだ。これは一体何なんだ？。 ドラマの方は、いつもの事だけど説明が極端に少ない展開と、あの独特の富野セリフがちょっと鼻につく。が、妙に気になる不思議な内容だ。世界を滅ぼすと言われている謎の超巨大遺跡「オルファン（孤児）」。主人公たちはオルファンと関係ありそうな謎の生命体ブレンパワードと一緒に、何とか滅亡を回避しようと苦闘する。 人類滅亡の危機をどうやって回避するのか？という話なはずなのに、全然そんな感じにはならず、父とは？母とは？人と人の関係とは？という話になっている。そして富野作品独特の凄いセリフが連発！ 「女が母親になる事をやめた！」「そしてそれを男が許してしまった！」とか。あんた誰に向かって叫んでるんだ？という感じの。 ブレンパワード自体はあんまり活躍しない。というよりも味方はみんなブレンで、しかもロボットではないので新型が出る事も無い。戦闘主体の作劇でないので、戦闘シーンは非常にあっさりしている。 普通こういうアニメだと敵役がはっきり悪役してるものだけど、ブレンパワードでは誰が敵なのか、誰が悪なのかよくわからない。オルファンも「人類を滅亡させるかもしれない」と言われているだけで、本当にそうなのかは誰にもわからない。オルファンに乗り込んでいる連中も、特に糾弾されたり逮捕されたりする事はない。つまりオルファンは世間的には悪とは認識されていない。だから戦闘シーンもいまいち煮えきらない。しかも後半、オルファンがアメリカの領土になったり、主人公側の一番偉い人と、オルファン側の一番偉い人が実は同一人物である事が判ったりして、かなり混乱する。 最後まで見てみると、これまでの富野アニメに出てきたエッセンスがそこかしこに見られる。それが今回は明るい希望に満ちた方向に向いていて、見ていて何だか涙が出てくるような、そんな爽やかな感動。作画的には近年希に見るほど酷い物があったけど、全体としては良かった。 とは言うものの・・・、状況説明の少なさ、奇妙な演出、よく解らないセリフが多かったな、つまりは「ブレンパワード」という物語は一体何だったのか？何がどうなったのかよく解らん！という印象は強い。 |
| 「南海奇皇ネオランガ」 １９９８年 ＷＯＷＯＷ 東京湾から羽田に謎の巨大物体が上陸。東京モノレールの天王洲アイル駅付近で自衛隊と衝突・・・という場面から始まる。ネオランガは南海の島の守り神で、その島では主人公ら３姉妹（日本人）を王としたので、日本に追いかけてきたらしい。モスラみたいなものか？ 怪獣映画みたいな雰囲気なんだけど、どちらかと言えば夜のラジオドラマ。それも社会派の、という感じ。事件が起こるとその地域にマスコミが押しかけたり、あるいは突如観光地化してしまう描写が新鮮だった。 最終回あたりの脈絡はよく解らなかった。（最近のアニメではよくある事だが） |
| 「アンドロイドアナＭＡＩＣＯ２０１０」 １９９８年 ＷＯＷＯＷ ２０１０年、ラジオのニッポン放送で、アンドロイドの女の子をパーソナリティにした番組を放送する事になった。ところが放送当日、スタジオに到着したＭＡＩＣＯ（マイコ）はまだ起動していなくてスタッフは大あわて。 でっかいケースを開けると中に裸のマイコが入っているのがエッチよねぇ。で、スタッフが触ってみようとするんだけど、おっぱいに触るんじゃないかとドキドキしてしまいました、私。で、下半身も見てみようとカバーを開けるとこれが未完成というのも何となくエッチ。 下半身が未完成なので、椅子に縄で縛られて仕事をするマイコ。しかも裸で。おっぱいモロ出しの裸に荒縄・・・。絵的にかなりヤバかったです（汗）。 ネオランガもそうだけど、これも何となくラジオドラマみたいな雰囲気だなあ。 このアニメ、舞台がラジオのスタジオから一歩も外に出ない。ずっと同じ部屋の中で話が進んでいく。（１回だけ例外あり） アニメの背景が全部３ＤのＣＧなので変だなあと思ってたけど、要するにこの部屋の中だけで話が進むから、最初にＣＧで作っておけば後はもう背景を描く必要が無いという訳か！ うまい事考えたなあ。 同じ舞台での、ささいな短い日常エピソードの積み重ね。登場人物が固定されていて、分かり易いキャラクター。まるで小劇場の寸劇か、ラジオの短編ドラマシリーズみたい。 |
| 「プリンセスナイン如月女子高野球部」 １９９８年 ＮＨＫ ＮＨＫのＢＳオリジナルアニメ。女の子が主人公の野球マンガ。主人公は豪速球を投げる女子高生。女子校に野球部を作ろうとする。お約束として、理事長の娘らしいお嬢様が出てきて、主人公の才能に目を付ける。 監督があの「光の伝説」の望月智充氏なので、女の子の生活感描写はお手の物。主人公が制服から着替えるシーンで、（おそらく実際の女子高生もそうしているように）スカートをスポッと脱ぎ捨てる所なんか、ドキドキしてしまった。（ＮＨＫでこんなアニメが見れるなんて・・・、時代は変わった） ノンプロ崩れの男たちが、主人公に嫌がらせ（？）をするために挑戦してきた。個人的な勝負なのにわざわざ球場に行って、しかもナイター照明を点灯。（おいおい、勝手に球場を使うんじゃない！） しかし男は空振り。やっと当てたらファールフライ。と、そこに謎の男がシュタタタタッ！と走って来て、ファールフライを直に打ち返してボールは主人公のグラブの中へ！（ウソだー） あ！君は超高校生級スラッガーと言われた○○高校の○○君！！（まるでマンガのような展開だあ） |
| 「センチメンタルジャーニー」 １９９８年 テレビ東京 恋愛シミュレーションゲーム「センチメンタルグラフティ」をアニメ化した物。このゲーム、本編発売前から各キャラのＣＤを何枚も出したり、画集を出したり、トレーディングカードを出したり、限定版の予告ソフトは人気過熱で中古屋で高額のプレミア付いたりで、異常に過熱してたけど、引っ張るだけ引っ張って発売された本編は、サッパリ。あっと言う間に安売りソフトに成り下がってしまったっけ。 で、アニメだが、１２都市の１２人の女子高生を主人公にした１人１話の全１２話。ゲームでのプレーヤーが転校した先々が舞台という設定なので、それぞれの関連は無く独立している。叙情的で静かな話が多く、大方の予想に反して良い出来。思わず赤面してしまうような恥ずかチィ内容なので、家族と一緒には見れない。夜中に静かに見たい。（変な意味ではない） |
| 「ｓｅｒｉａｌ ｅｘｐｅｒｉｍａｅｎｔｓ ｌａｉｎ」 １９９８年 テレビ東京（全１２話） 東京では深夜に放送された異様な雰囲気のアニメ。たとえて言えばガロとかアフタヌーンとかに載ってそうな前衛マンガをそのままアニメにしたような。 コンピューターネットワークが発達した近未来。内気な女子高生、玲音（レイン）が主人公。親の勧めでパソコンを使うようになってから主人公の周りで不可解で不気味な事件が次々と起る。ある日、自殺したはずの友達から「ここには神様がいる」という電子メールが届く。誰かのイタズラなのか、それともネットワークの中に魂だけが生きているとでもいうのか？ ＣＧやビデオ撮りを活用した実験的な映像。いったいどうやって書いているのか？と思うような不気味な脚本。得体の知れない恐さ。分類としてはホラーなのかな？ でもホラーというのともちょっと違う気がするなあ。 それにしてもこんな一般受けしそうもない精神異常的前衛劇みたいなのがテレビアニメになるなんて、ちょっと前までは想像できなかったな。タイトル通り、実験作だったのかもしれない。 |
| 「カウボーイ・ビバップ」 テレビ東京で１３話、ＷＯＷＯＷで２６話 別にカウボーイが出てくるわけではない。宇宙を舞台にしたＳＦアクション。 主人公は情け無用の賞金稼ぎ（＝「カウボーイ」）。初代「ルパン三世」を思わせる渋ぅ〜い大人のムードがいっぱい。実にかっこいいアニメだ。作画、音楽、ストーリーとも、毎週放送のテレビアニメとしては信じられないくらい完成度が高い。 当初はテレビで全２６話で放送する予定だったのだが、例のポケモン事件や中学生ナイフ事件などの影響で、局サイドからアレも駄目、コレも駄目と自主規制のクレームが入って、結局１３話まで削られてしまったらしい。 このアニメ、東京でも宮城県でも夕方に放送したのだが、夕方やるにはあまりにも渋い。渋すぎる内容だった。夜９時以降にやればよかったのにねぇ。ニョーボも「夕方にテレビを見ている子供らには、見ても解らないよね」などと言っていた。 ちなみに後にＷＯＷＯＷで２６話まで放送した。 |
| 「スプリガン」 １９９８年 劇場映画。大友克洋監修との事だが、はっきり言って内容が「ＡＫＩＲＡ」に似過ぎ。ストーリーは特に似てないけど、いろいろな意味で共通点が多い。殺人マシーンのような戦闘のプロ同士の血みどろの戦いが見所。 主人公は日本の高校生なのに超人的な戦闘のプロだ。実は彼はアメリカが極秘プロジェクトで作り出した戦闘強化人間。敵もまた極秘プロジェクトで作り出された超能力者。これがＡＫＩＲＡに出てくる子供のような超能力者にそっくり。 |
