アニメ見てます（１９９９年）

アニメ見てます
１９９９年

「無限のリヴァイアス」　１９９９年　テレビ東京
　地味な絵柄と暗めで複雑な内容。最初は取っつきにくいが、見続けていると抜けられなくなる。最近のアニメに多い暗いテーマだが、実に真面目にしっかり作っていると思う。

　宇宙ステーション「リーベ・デルタ」は宇宙飛行士の訓練学校。そこの生徒は高校生くらいの数百人。ところがある日、原因不明の理由でリーベデルタが軌道を変わり、このまま行けば全員死ぬという事件が発生。

　教官たちの捨て身の行動によってタイムリミットまでの時間は延びたが、これで教官たちは全員死亡。残された生徒は、ステーションの中心にあった謎の宇宙船（リヴァイアス）を起動して何とか脱出には成功したのだが・・・。

　救難信号を出しても誰も助けてはくれず、それどころか宇宙艦隊から攻撃を受け、戦闘状態に突入してしまう。知らない間に彼らはテロリストという事にされてしまい、行くあてを失い宇宙をさまよう。

　リヴァイアスには人類全体に係わる秘密が隠されているらしいのだが、ドラマはそんな事とは無関係に艦内の生徒たちの描写で進む。艦内は生徒達だけなので、それを統率する者がいない。密室状態の艦内と、先の見えない不安感から生徒同士の関係がギスギスし始める。いがみ合い、傷つけ合い、反抗、混乱、逃避。金八先生のいない「金八先生」という感じか？　艦内を治める者の「政権交代」。独裁政治化していく艦内。

　極限状態の中、こんなんじゃいけない、何とかしなければと思いつつ、正論や民主主義が通用しない歯がゆさ。いったい俺に何ができる？何をやったらいい？と悩み苦しむ主人公。追い詰められ、「これは夢じゃない、現実だぁー！」と泣きながら叫ぶ主人公が痛ましい。もし自分があんな状況にあったら、一体何ができるのだろうか・・・。（見ている人にこう考えさせるのが作者の狙いだと見た）

　最近の、目的を失った世相、荒れる若者に向けた直球勝負的なメッセージ。「俺は、自分が何もしないでやってくる『あした』なんか、いらない」

　この他にも見るべき点多し。
　普通、宇宙戦艦というと、宇宙空間を自在に移動してビームとかミサイルとか撃ちまくる物だが、この作品では全く違う。宇宙船はあらかじめ設定した軌道上をほとんど一定速度で移動する事しかできず、戦闘はすれ違いざまの一瞬にしか行われないという事になっている（軌道を変えるのは凄く大変な作業らしい）。これが実に新鮮な感じ。

　またメインの武器となる巨大ロボットも、無数のケーブルによる有線操縦の上に、何十人ものオペレーターがリアルタイムでプログラム（？）を組んで動かしている。それはまるで相場高騰時の証券取引所で担当員が騒がしく「売り！」「買い！」と指示を出し合っているような感じ。この描写は非常に画期的だ。

「∀（ターンエー）ガンダム」　１９９９年　フジテレビ
　私が住む地方では放送しなかった。貸しビデオで出ていたので、子供用のビデオを借りるついでに借りてきた。いや～、雑誌の情報を見て凄そうだなとは思っていたが、実際に見ると想像以上に素晴らしい。惚れました！　富野監督の才能、衰えるどころかますます盛んという感じですな。一言で言えば世界名作アニメ劇場でやるガンダム。パッと見た雰囲気は「赤毛のアン」か何かみたい。一筋縄では行かないストーリーと、メッセージ性の強いセリフ。

　（あらすじ）
　初代ガンダムの時代から遙か２千年以上経過した（らしい）地球。具体的な経緯は不明だが、地球の人類はそれまでの科学技術や宇宙兵器などを全て放棄し、モビルスーツで宇宙戦争をしていた歴史すらも忘れていた。文明は１９世紀の欧米程度にまで逆戻りしていた。その一方、月に取り残された人々は自らを「ムーンレイス」と呼んで、高度な科学技術を維持しながら２０００年間も生き続けていた。しかし地球の人類は月に人がいる事など完全に忘れ去っていた。

　ムーンレイスは月から地球に帰還する計画を立て、秘密裏に地球の（アメリカ辺りの国の）指導者と交渉していたが、人が月に住んでいるという事自体が理解できない地球人は、対処に困っていた。

　そして２年、ついにムーンレイスの帰還が始まった。ほぼ一方的に土地をよこせと要求し、巨大なモビルスーツで武装して来たのだ。地球側もこれに対抗するために高射砲や複葉機で対抗するが、モビルスーツの前にそんな旧式の武器が役に立つ訳も無い。

　ちょうどその時、山の上の「ホワイト・ドール」と呼ばれる巨大な岩の神像が崩れ始め、中に隠されていた古代のモビルスーツが現れた（これが∀ガンダム）。偶然この日、神像の前で成人式の儀式を行っていた主人公たちは、成り行き上ガンダムに乗り込んで戦争の渦に巻き込まれていく。

　∀ガンダムは初代ガンダムの時代よりもかなり未来の技術で造られているのらしい。破損を勝手に修復する機能とか、燃料補充やメンテナンス無しでも動くとか、そういう意味では「勇者ライディーン」と同じだ。

　その直後に開かれたムーンレイスと地球人の和平会議はお互いに銃を突きつけ合う形で決裂し、戦争の拡大は決定的になってしまう。こうしてムーンレイス対地球人の不毛な戦いが始まった。おりしも鉱山の坑道の奥から古代のモビルスーツが大量に掘り出され、ムーンレイスの一方的な戦局が変わりつつあった。

　どうしてモビルスーツが埋められているのか？とか、どうしてそれらがすぐ動けるような状態で埋められているのか？とか謎は非常に多い。

　主人公は実はムーンレイスで、地球に適応できるかどうかを試すために１年前に密かに地球に来ていたのだった。地球の豊かな自然を満喫し、夜中に満月に向かって「おーい！みんなぁ！地球はとっても良い所だぞぉー！早く戻って来ぉーい！」と叫ぶ第１話のラストシーンとか、「ムーンレイスなんか飢えて死んじまえ！」と怒る地球人に「飢えて死ねなんて、そんなひどい・・・。人の命を大切にしない人とは誰とでも闘います！」と涙ながらに訴える姿が感動的。（あ、思い出しただけで目頭が・・・）

（最終回まで見た感想）
　ターンエーは初代ガンダムから見ても何千年も未来の話なのだが、なぜか昔話のような印象が残る。つまり、俺達がハマっていた「機動戦士ガンダム」という話が、この劇中では太古の（不幸な）伝説として語られる。この構造がターンエーのストーリー自体を我々から見て昔話のように錯覚させるのだ。

　以前の富野監督の作品は、「人間は不幸な歴史を何度も何度も繰り返す。バカは死ななきゃ直らない」という傾向の物が目立ったが、このターンエーやその前作「ブレンパワード」では、「みんなが努力すればきっと悪循環を克服できるはずだ」というポジティブなメッセージに変わっている。ここが爽やかな感覚を残すのだな。

「今、そこにいる僕」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　「こどものおもちゃ」「おじゃる丸」「十兵衛ちゃん」の大地丙太郎監督の最新作。
　これまでのギャグ路線から一転、真面目な文芸作品だ。予告編が、まるで山田洋次監督映画の予告編みたいだったので、これはマジかも知れんと思って期待していたのだが、ホントにマジだった。

　内容はいわゆる「異世界物」。悪く言えば陳腐。よくある話だ。主人公は未来少年コナンを悪ガキにしたような日本の少年だ。野性的でパワフルだか優しい男の子。
　ある日の夕方、煙突のてっぺんで夕日をみている少女を発見し、それをきっかけに異世界に飛ばされてしまう。そこは実に悲惨な世界だった・・・という内容。

　このアニメのキモは、主人公や周囲の人物が受ける悲惨な仕打ちが、やたらに生々しく、痛ましい点だ。あまりに痛ましいので、「子供に見せたくないアニメ」という感じなのだ。

　異世界（超未来らしい）に迷いこんだ主人公は、その世界の支配者（未来少年コナンのレプカを精神異常にしたようなヤツ。凄く変！）にひどい拷問を受けるのだが、その描写がかなりキツい（子供を蹴ったり殴ったり、ムチで打ったり、吊るしたり）。こりゃマジで死ぬぞ、というくらいにやられる。

　また、人違いで連れてこられた女の子が兵士の慰み者にされてしまうとか、その女の子が、男が服を脱いでいる隙を狙って殴りかかり、男を殺して脱走したが砂漠で行き倒れるとか、その後偶然助けられたが実は妊娠している事が判明して泣き叫ぶとか、自分で腹を殴って流産させようとしたりするとか、もうヤメテーっ！という感じのストーリーが続く。また、この世界自体も水がほとんど無いので死滅が近づいているという絶望的な雰囲気がいっぱい。かつてこれほどまでに生々しく救いの無いＴＶアニメがあっただろうか？！

　惜しむらくは、これだけ盛り上げて（というか仕掛けて）おいて、最終回が非常に平凡だった事。悪人は天罰てき面という感じで全員死んで、主人公は無事に元の世界に戻って来れておしまい。あれだけ重苦しい演出をしたのだから、最後に何かあるのか？と期待していただけに、ちょっとがっかり。

　私だったら・・・、やっと自分の家に戻ってきた主人公が「美味い！やっぱり美味いよ！」と言いながら、そして泣きながら、納豆ご飯をバクバク食べるとか、あるいは、主人公が元の世界には帰れなくなってしまい、向こうの世界で生きる決意を固める・・・、というような結末にするだろう。

「ポケットモンスター」　テレビ東京
　子供らが大好きなので、親も自動的に見る事になる。ポケモンにはけっこう謎が多い。

　（謎その１）
　子供だけで放浪の旅を続けてても誰も何も言わない。どこに宿泊して何を食べているんだ？　洗濯なんかはどうしているんだ？アルバイトで稼いでいる様子も無いし・・・。

　（謎その２）
　そもそもポケモンとそれ以外の動物植物の違いは何なんだ？　この世界の人たちは、それを一目見ただけでポケモンかどうか判るようだが・・・。もしかしてこの世界の動物植物は全部ポケモンなのか？

　（謎その３）
　ポケモンはおおむね知能が高いようだが、それをモンスターボールの中に閉じこめておくというのは、動物虐待なんじゃないか？　主人公がポケモンとの友情を強調すればするほど矛盾を感じる。

　（謎その４）
　この世界では、ポケモンがどうやって生まれてくるのかすらまだ判らないらしい。ゲームの中では卵から生まれる物もあるが、その卵は「ポケモンがどこからか持って来た」という事になっている。え！自分で生んだんじゃないの？　また、新種のポケモンが新発見されたり、いまだに習性が判らない種類があるなど、身近な割にわからない事が多すぎる。

　（謎その５）
　背中に大砲が生えているポケモンとか、どう見ても機械のように見えるポケモン、あるいは魚型のポケモンが進化するとタコ型になるなど、どう考えても納得できないようなポケモンが多数存在する。ポケモンは普通の生物とは違う、バイオでサイバーな臭いがするぞ。

　（謎その５）
　どの街に行っても警察と病院には同じ名前、同じ顔、同じ声の人がいる。どこの警官も「ジュンサーさん」という同じ顔の婦人警官だし、どこの病院も「ジョーイさん」という同じ顔の女医がいる・・・。「ああ、それはね、実はみんな姉妹なのよ」という話が第何話かで出てきたが、そんな説明では納得できんぞーっ(^^;

　これらの謎を矛盾無く説明するためにはだな・・・、あの世界は実は最近移民が始まった植民星で、ポケモンは滅びた先住民がバイオ技術で作った人工生物。街の住人の多くは、実はバイオ技術で作られた生体ロボットで、主人公たち少数の人間の生活を成り立たせるために働いている・・・というような設定を考えないと説明できないような気がする。

　映画（ミュウ２の逆襲、ルギア爆誕）は、あの「ミンキーモモ」や「ゴーショーグン」で一世を風靡した首藤剛志（脚本）湯山邦彦（監督）コンビが作っているだけに、単なる子供向けというのとはちょっと違う作品になっている。子供向けと言うにはちょっと変な、しかし大人向けという訳でもない、よく言えば意欲作、悪く言えば中途半端な内容になっている。

　だからこそこの世界観というのが気になる。「そこまでやったのなら、それはポケモンの世界観とは矛盾しないのか？」「そもそもポケモンの世界観って何なんだ？」という事を考えたくなってしまうのは私だけか？

「ザ・ビッグオー（The Big O)」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　これはかなり良い感じです。主人公は「バットマン」の主人公みたいな男。大金持で、屋敷には老練な召し使いがいる。乗ってる車もバットマンカーみたいな黒塗りのハイテクカー。クールで凄腕。黒がよく似合う。

　事件が起こると腕時計型の司令機で巨大ロボ「ビッグ・オー」を呼び出して闘う。呼び出すシーンも渋くてかっこいいぞ。雰囲気は映画版の「バットマン」。絵柄は横山光輝の流れを汲む感じ。

　全体にレトロ調のデザインで統一されているが、舞台となる世界は、全住民が４０年以前の記憶を失くしている世界だという。つまり時代はいつだかわからない。

　そして注目すべきはその主題歌。あからさまにクイーン調の曲で、「フラッシュ・ゴードンのテーマ」にそっくり。　歌詞は「ビッグオー、ビッグオーオーオーオー、ビッグオー」の繰り返し。かっこいいッス。ただし、この曲に付いてる映像の方がいただけない（映像に曲を付けたのかな？）。ウルトラセブンそのまんまのソラリゼーションと影絵。なんだかすんごくガッカリです(-_-;　もっと重厚で手の込んだヤツを期待していたのになあ・・・。こういうウルトラ系のパロディオープニングは以前のＯＶＡで既に何度もやられているので、二番煎じにしか見えない。

　ストーリーの雰囲気としては初代ウルトラマンのような、そう、重大な事件でもどこかほのぼのとした所があるというか、人情味があるというか、そんな感じ。そう言えばビッグオーの登場の仕方もウルトラマンに似ている。

　１３話で放送は終わったんだけど、ストーリー的には全然終わっていない。最後に「続く！」と出た時には「またかよ！」という気分だった。最近のアニメはこういうのが多いなあ。

　ちなみにＲ・ドロシーの声は「クレヨンしんちゃん」のしんのすけの声の人（矢島晶子）だ。この人、ホント上手いよなあ。

「メダロット」　１９９９年　テレビ東京
　最近の子供向けアニメはポケモンの亜流だらけ。「デジモンアドベンチャー」「モンスターファーム」「メダロット」などなど。どれも少年が主人公で、モンスターとかロボットとかを対戦させるシステムがあって、色々な敵と戦いながらそのモンスターとかロボットと友情を育む・・・というパターン。

　でもまあ俺達が子供の頃だって、仮面ライダーが流行すれば変身忍者嵐、超人バロム１、人造人間キカイダーなどなどほとんど同じパターンの番組だらけだったからなあ。子供向けなんてそんなモンかもしれんないなあ・・・。

　ちなみに「メダロット」というアニメでは、メダロットというロボット（みたいなヤツ）を対戦させるのだが、主人公と対戦相手が「よし！メダロットで勝負だ！！」という話になると、どこからともなくレフリーのおじさんが「同意と見てよろしいですねーっ？！」と言いながら現れる。

　どんな人里離れた場所でも、どんな隔離された場所でも、バトルがある所には必ず現れる謎のレフリーおじさん。今回はどんな登場の仕方をするのか？　というのが毎回の笑いのポイントになっている。

「星界の紋章」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　原作はけっこう有名なＳＦらしいが私は知らなかった。人類が銀河全体に広まった遠い未来の話。同じ地球から出発した人類だが、星間で生きるのに適するように遺伝子を改良した星間種族とでも言うべき種族（アーブ）が独自の帝国を築いていた。

　で、数奇な運命によってそのアーブの帝国貴族になってしまったごく普通の少年が、これまた数奇な運命によって帝国皇帝の孫娘と出会い、星間戦争に巻き込まれるという話。

　ＳＦマガジンとかに連載されそうなストーリー（実際そうらしいが）をそのままアニメにしたという感じで、難しいＳＦ用語がさりげなく使っている。従来のＳＦアニメではなかなか出せないでいたＳＦ的な世界観やムードを実に丁寧に描いている。

　最終回まで見た感想は「え？これで終わり？」。壮大な話になりそうで、結局そうならずに地味なイベントだけで終わってしまった。これ自体がプロローグという事なのだろう。

「宇宙海賊ミトの大冒険」　１９９９年　テレビ東京
　現代（？）の日本。ずっとアメリカに行っていたお母さんが帰ってくるというので喜んで帰ると、家にチンチクリンな小さな女の子がいた。女の子を見失ったと思ったらお母さんが現れた。そこに正体不明の敵が出現。光線銃なんかを使って攻撃してくる。

　お母さんの胴体がパックリ割れたと思ったら、中からさっきの女の子が出てきて主人公はビックリ。実はお母さんだと信じていたのは人間そっくりのパワードスーツで、女の子が中で操縦していたのだった。（家の物置きに「お母さん」の姿をしたスーツがたくさんしまってある）

　この女の子が宇宙海賊ミトで、見た目は子供だけどれっきとした大人。地球に逃げてきた時に地球人と結婚して主人公が生まれたという。「１３年間だましててごめんね。でも本当にあんたのお母さんなんだよ。ねえ、お母さんと呼んでちょうだい」などと言うのだが、主人公は混乱するばかり。

　何気なく見はじめたのだが、どうしてどうしてかなり面白いじゃないですか！　昔風のキャラデザインもアニメの動きも独特。ストーリーも充実していて楽しい。

「Ｄ４プリンセス」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　頭のてっぺんに大きなドリルが付いた女の子が主人公という所からして訳がわからん。絵柄としては可愛い系。いかにもオタク向けという感じ。エンディングではこの女の子が「うる星やつらの」ラムちゃんみたいに踊っているのだが、踊っている２Ｄ動画に対して視点が３Ｄ的に移動して、実は裸の絵の前に服の絵があるのがわかるのだ。これはヤバいッスよ(^^;　いろいろな意味でオタク専門アニメという感じだ！

　これのＤＶＤやＬＤのＣＭがまたキてる。
　「ぱっきる～ん！　私、瑠璃堂どりす。自分ではイケてるつもりの１３歳。Ｄ４プリンセスのビデオ、ＬＤ、ＤＶＤがいよいよ発売！　６本入ってお得だしぃ、全部で６０分だから一気に見れてお得よね。初回生産分には特製テレカが入っててぇ、ビデオ、ＬＤ、ＤＶＤで全部絵柄が違うからぁ・・・　あれぇ？　これって「全部買って！」って事ぉ？」

「十兵衛ちゃん・ラブリー眼帯の秘密」　１９９９年　テレビ東京（全１３話）
　突然２代目柳生十兵衛に選ばれてしまった女の子が主人公。選ばれた理由がそのぽちゃぽちゃして大きい胸っつーのが凄い(^^;　ノリの良いギャグ、立ちまくるキャラクター。

　う～ん、期待を裏切らぬ面白さだな。２回観てしまった。キレの良いギャグに定評のある大地丙太郎監督が原作脚本だからなあ。それぞれのキャラクターが生き生きしてるし、主人公（女の子）のポヨポヨした可愛さもＯＫ！　それにしても、ラブリー眼帯って何だ？(^^;

「デュアル！　パラレるんるん物語」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　巨大ロボットが戦うパラレルワールドに飛ばされてしまった主人公の活躍。実にありがちな設定だ。が、敢えてそれを狙ってるフシあり。

　ストーリーや雰囲気は全然違うけど、色々な意味でエヴァンゲリオンのパチ物という感じ。特にロボットのデザインやアクションがそっくり。ここまで似てて恥ずかしくないの？と聞きたくなるほど似ている。

　ストーリーとしては、まあまあ面白い。特に主人公がやけにモテモテな所とか。シリアスっぽいけどシリアスに成り切れない軽さが魅力かな？　主人公のために朝食を作ってくれる女が４人も！(^^;

　最後は、元の世界とこの世界、ふたつの世界が混じり合い、このままでは世界が消滅してしまう！という危機を「愛の力」で乗り切って、混乱した時空を修復する。何だか「超時空世紀オーガス」みたいな話だなあ・・・。これはきっと主人公がモテモテの世界が出来上がって終わるに違いないと思っていたら、まさにその通りに終わってしまった。

　レギュラーの女の子たちはみんな主人公と同居している（しかもみんな主人公の事が大好き！）という非常に美味しい世界が出来上がって終わった。なんだかなあ・・・。原作が「天地無用！」と同じ人なので、「天地無用！」に出てきた設定がそのまま出てくる所も笑える。

「星方天使エンジェルリンクス」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　巨大企業リンクスグループの総帥が死に、後継ぎに指名されたのはまだ高校生くらいの孫娘。「無料で宇宙海賊退治を請け負う事」という遺言にしたがい、最新宇宙戦艦と、それぞれ一流の腕をもつ部下を従えて大活躍。

　波動砲みたいなのが付いてる宇宙戦艦とか出てくるから、それだけの話なのかと思っていたら、後半に大化け。原作を読んでいない私はかなりの衝撃を受けましたよ。クライマックスの盛り上がりはかなりのモノ。

「魔法使いＴａｉ！」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　数年前に作られた同名のＯＶＡの続編。ほぼ同じスタッフがそのまま製作していて雰囲気も同じ。

　高校の魔法クラブに所属する主人公は超おっちょこちょいな女の子。あこがれの先輩のために頑張るんだけど、いつも失敗ばかり・・・という話。明るく健全。いい雰囲気です。ただしＯＶＡの続編なので、ＯＶＡを見ていない人にはちょっと唐突。

「課長王子」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　主人公・田中王児は、妻と子をかかえ生活に疲れる中間管理職。アパートからバスで３０分、電車に乗り換え１時間という通勤の毎日だ。実は彼、昔はロックスター「ガブリエル田中」として一世を風靡した事もあるのだが、今やそんな事を覚えている人はほとんどいない。だが、そんな彼がエレキギターを演奏すると、宇宙艦隊も吹き飛ぶ最終兵器が発動するという・・・。

　第１話はけっこう面白かったけど、その後はイマイチ。最終回まで見たがはっきり言ってつまらなかった。内容が希薄な上に、話にヒネリが無さ過ぎ。バンド演奏で悪の艦隊を撃破しておしまい・・・、というのでは誰でも考えつくストーリーじゃん（マクロス７か？）　宇宙戦争の目的とか意味は全く語られないのはいいとしても、課長の「昔、輝いていた青春」というテーマしか無いというのは、ちょっと芸が無さすぎ。

　そもそも「課長王子」というタイトル自体よくわからん。主人公の名前が「王児」だからというのはいい。しかしなぜ「王子」？　プリンスにひっかけたようにも見えないし・・・。

　ま、それはそれとして、最終回の演奏で主人公が「昭和３０年代生まれの意地を見ろってんだ！」とか叫ぶのだが、昭和３０年代ってもうそういう年になちゃったのね・・・。おじさん、ちょっと寂しい(^^;

「おるちゅばんエビちゅ」　１９９９年　オリジナルアニメ
　ハムスターが主役で可愛い絵柄。一見子供向け風だが実はアダルト向けエロエロアニメ。ディレクＴＶのペイパービューでやった。

　エビちゅは独身ＯＬ（ご主人さま）に飼われているハムスターだ。ご主人さまが男とＨしてると、ホイッスルを吹きながら「ピッピピリピリピー！　さっきから右のおっぱいばかり吸ってます」「左のおっぱいも吸わないと可愛そうでちゅ！」、「ピッピピリピリピー！　違う穴に入れてますよぉ」「そこはウンコの穴でちゅ・・・」などと言う。（声：三石琴乃）

　このセリフを奏一郎が覚えてしまって、「ピッピピリピリー、ウンチのあな」などと口走るようになってしまった。マズい・・・非常にマズい(^^;　絵柄が可愛いから子供も見ちゃうんだよねえ・・・。

　近所の奥さんは「ねえねえ、こういうのをやってるってどこで調べたの？」「後でビデオ貸してね」などと言っていたという。「男の考えるエロは妄想・想像が基本だけど、女が考えるエロは現実・実生活が基本だ」などと言われているが、確かに「エビちゅ」に出てくるＨは生活の一部だもんなあ。それだけにさり気なく生々しい。

「ごぞんじ！月光仮面くん」　１９９９年　テレビ東京
　あの月光仮面やサタンの爪、ドクロ仮面などは実は宇宙人だった。現在、月光仮面は月にある自宅で暮らしており、テレビで昔の月光仮面の再放送を観て「昔は良かったのぉ・・・」などと言いながらお茶を飲んでる。身の回りの世話は、当時から乗っている（？）スクータのスク子さん（スクータ型生命体）にやってもらっている。

　と、テレビがニュース番組になり、見るとサタンの爪やドクロ仮面の孫が地球に出稼ぎに行く所をインタビューされていた。このままではヤツらに地球が征服されてしまうと判断した月光仮面だが、自分はもう年寄りで活躍できないから、スク子に「地球に行って、誰か適当に見つくろって、そいつに月光仮面をやらせなさい」と指示。

　スク子が地球に行くと、サタンの爪やドクロ仮面は東京の下町の安アパートに住んでおり、コンビニの店員や、焼き鳥屋台をやって生計を立てていた。スク子が「彼らは世界征服をたくらんでいるのよ！」と警告するが、町の人たちは「あいつらは真面目に働いているよ。いいヤツだよ」と言って信じてくれない。しょうがないので小学生のナオト君を無理矢理月光仮面に仕立てるのだった。

　おりしも、サタンの爪がやっている焼き鳥屋台にガングロ女子高生３人組がやって来て、ドクロ仮面をだまして焼き鳥をタダ食いしていた。この悪事を見過ごしにできない月光仮面くんはガングロ女子高生と対決する。しかし最初は乗り気だったナオト君も、月光仮面になっても特別何かが変わる訳では無い（つまり強さは小学生のまま）という事を知り、いきなり窮地に立たされる。このままガングロ女子高生に負けてしまうのか？！

　・・・という話。これってなんか凄い話なんですけど(^^;
　脚本が、この手の不条理ギャグをやらせたら右に出る者がいない浦沢義雄氏なので、それを思えば当然の内容だが。

「鋼鉄天使くるみ」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ（全２４話）
　「超人機メタルダー」のメタルダーが、メイド服を着た美少女という感じのストーリー(^^;　なぜ旧日本軍がメイド服の美少女アンドロイドを作らにゃならんの？

「臣士魔法劇場リスキー＆セイフティ」　１９９９年　ＷＯＷＯＷ
　”おみしまほうげきじょう”と読む。
　何だか大学のアニメ研とかで企画しそうな、淡い色彩＆絵柄のアニメ。か弱げなメガネ娘の所に小さな死神と小さな天使がやってくる。臣士というのは原作者の名前だそうだ。あんまり見なかったので詳しくは分からないッス。