| 「星界の戦旗」 ２０００年 ＷＯＷＯＷ ＷＯＷＯＷオリジナルアニメ。前作「星界の紋章」の続編。ＳＦ好き以外にはちょっと辛いほど凝った設定と、あくまで主人公の視点を中心に進むストーリーが新鮮。 この手の戦争物は敵の描写を入ることで緊張感を盛り上げたりする物だが、そういうのがほとんど何も無い。敵の姿は登場せず、味方側のドラマだけで緊迫感を出している。戦闘時にも敵の姿はほとんど見えず、敵の放った大量の爆雷と悪戦苦闘する姿が延々と続いたりする。（敵艦の姿を一度も見る事無く、爆雷だけで味方がどんどん死ぬというあたりが、未来の戦争という感じだ） だから戦争その物のドラマよりも、主人公を中心とした人間関係、絆がしっかり描かれる。特に主人公のちょっとネチョッとした女々しさがいい味出してる。 |
| 「風まかせ、月影蘭」 ２０００年 ＷＯＷＯＷ 「今、そこにいる僕」の後に大地丙太郎監督が手がけた、お気楽時代劇アニメ。 ちょっと期待はずれ。「今、そこにいる僕」で疲れちゃったのかなあ。月影蘭という女の素浪人の活躍なのだが、なんか、展開が当たり前すぎてイマイチだった。 時代劇は元々「お決まりのパターン」というが面白味の一つになっている物だが、このアニメはそういう物を目指したのかもしれない。とすれば、展開が当たり前すぎて当然なのかもしれないが・・・。 |
| 「女神候補生」 ２０００年 ＮＨＫ 少女マンガ系宇宙ロボットＳＦ。「やおい」に人気が出そうな美少年が活躍する。設定が複雑そうで、どこかで見たようなデザインの巨大ロボットが３号機とか４号機とか言って出てくる。第１話だけ見ただけでは話がよく解らない。ＮＨＫでこんなマニアックなアニメをやるようになるとは、１０年前には想像できなかったなぁ・・・。 |
| 「ＯＨ！スーパーミルクチャン」 ２０００年 ＷＯＷＯＷ あまりにブッ飛んだ内容で、こっちがブッ飛んでしまった。まずオープニングからして色々なアニメのパロディのオンパレード。歌は石野真子の昔の歌謡曲を変に編曲した物（歌ってるのは違う人）。エンディングも「つっぱりハイスクール・ロックンロール」を変に編曲した物。オープニングに「監督 スピルバーグ黒澤」とか「脚本 ワム！」とか変なスタッフ名が出てくるのだが、もちろんそれらは全部ウソ！ これはいったい何なんだ？ 一見するとかわいい、幼児向けっぽいアニメのようだが、もちろん実際には大人向けのアニメ。石野真子を知っている年齢以上が対象という感じ。ストーリーもキャラクター設定もかなりイッちゃってる。ストーリーは二の次。パロディとナンセンスギャグのオンパレード。 「なんか、とんでもないアニメが始まっちゃったなあ〜(^^;」というのが正直な感想だ。具体的に説明するのは難しい。イメージ的には、「デクスターズラボ」の絵柄に「ウゴウゴルーガ」のセンスで「天才バカボン」をやってるという感じとでも言うか・・・。 |
| 「ブギーポップは笑わない」 ２０００年 テレビ東京（全１２話） とっても陰気なアニメ。画面はいつも薄暗く、セリフはぼそぼそ小声。見ていてスカッとする事など全く無い。しかし不思議な味わいがある。 基本的に高校生が物語の中心となり、ある街で奇怪な事件が続発するという内容。続発すると言ってもそれぞれの事件は直接的な繋がりが無く、事件がおおやけの騒ぎになる事は無い。あくまで、街のどこかで人知れず・・・という感じ。 説明が少なく、１度見ただけでは何が何なのか判らないような内容で、またどれか１話だけを見てもほとんど話がつかめない。同じ地域のある特定の期間に起こった事柄を毎回主人公を変えながら描いているので、ある回でちょっとだけ出てきた人物が、他の回では主人公という具合。だから全話を見終わって「そうか。あの人がここに居たのはそういう訳だったのか！」などと全体像が見えるようになっている。まるでアドベンチャーゲームを、キャラを変えながら繰り返しプレーしているような感覚である。 登場人物と言えば、毎回のオープニングの中でメインキャラクターが何人か紹介されるのだが、それらの人物は本編中ではあまり登場しない。特に主人公である「ブギーポップ」自体がほとんど登場しない。第１話と最終回辺りにしか登場しない主人公って一体・・・。 全体に解りにくいストーリーではあるが、その語り口はなかなか上手い。現代の若者が抱える心の問題（閉塞感、孤独感、無常観）をモロに見せつけられているようで、「そんな所まで言わないでくれ〜！」と目をそらしたくなる。 |
| 「ＮｉｅＡ＿７（ニア・アンダーセブン）」 ２０００年 ＷＯＷＯＷ 何だか知らんけど日本は宇宙人だらけになっていた。宇宙人と言っても外見的には普通の日本人と同じで、別に何か超能力があるわけでもない。ごく普通に庶民として生活している。 主人公は銭湯の２階に下宿する浪人生（女）。そこにニアという宇宙人が居候していて、２人はその日の食べ物にも苦労する貧乏生活をしている。 主人公は真面目で地道。ニアは動物的（猫的）でトラブルメーカー。この２人の日常描写で話が進む。コメディっぽいドタバタがあるものの、基本的には生活臭のするリアル系ドラマ。特別な事件が起こらないまま最終回。まるで昔やってた「魔法のスター・マジカルエミ」みたいだ。 懐かしい感じのする町並み（昭和３０年代風？）。小学校の頃の夏休みを思い出させるような夏の風景。セミが鳴いている。いい雰囲気である。この雰囲気を楽しむアニメだね。「癒し系」ってヤツ？ |
| 「ゲートキーパーズ」 ２０００年 ＷＯＷＯＷ 昭和４０年代を舞台に、エイリアンと超能力者「ゲートキーパー」たちとの戦いを描く。と書くと何だか面白そうに聞こえるが、どうして昭和４０年代でなければならないのか必然性が全く感じられない。しかも、オート３輪などのレトロ小道具が出てこなければ、昭和だか平成だか分からないというくらい、昔っぽさが出ていない。 そもそも昭和４０年代に東京の地下に地球防衛軍の超近代的な秘密基地があるっつー設定に無理があるんじゃないの？ 使う武器も未来的な物が多く、「当時の最先端技術」という感じがしない。（ここら辺を納得させる裏設定があるのかどうかも判らない） またゲートキーパーの超能力に対する説明が無いので、いまいち深みが感じられない。 |
| 「ＢＯＹＳ ＢＥ・・・」 ２０００年 ＷＯＷＯＷ 少年マガジン連載。高校生たちの恋愛を描く。よくあるＨマンガからエロシーンを取り除いたような内容。 つまり・・・、幼なじみの同級生の事が好きなのに、最近は何だか他人行儀になってしまってこのまま別れ別れになってしまうのかなあ・・・と悶々としているが、実は彼女も自分の事が好きで、ひょんなきっかけから告白されてめでたしめでたし・・・というようなパターン。 Ｈマンガならばこの後に濡れ場に突入して終わるわけだが、さすがにそれは無い。まあ、別にどうって事ないアニメだ（失礼）。 |
| 「銀装騎攻オーディアン」 ２０００年 ＷＯＷＯＷ 巨大ロボット同士の派手な対決が得意な大張正己氏が監督。内容は、まあ、よくある巨大ロボット・ミリタリー物という感じ。特に新しい感じは無い。主人公はボトムズのキリコを明るくしたようなヤツで、パーフェクトソルジャーみたいに強い。その強さの秘密が物語の鍵になっているようだ。新鮮さは無いけれど、そこそこ楽しめるっつーところでしょうか。 |
