| 「合身戦隊メカンダーロボ」 １９７７年 昔懐かしいＢ級ロボットアニメ。先日ＣＳのアニメチャンネルでやったので見たのだが、今見ると絵も相当に酷いけど、それ以上に内容が凄い。 特に、最終回近くになるとやたらめったらナレーションが多くなるのが凄すぎ。本当に、信じられないくらい多いのだ。本来絵で表現するべき所までナレーションで説明して強制的に話を進める。 レギュラー以外のキャラが台詞を言うシーンは「彼はコンギスターに対する怒りを語った」などと全部ナレーションで説明してしまうので、レギュラー以外の台詞はほとんど無い。そして、一番の見せ場であるはずの決戦シーンまで、バンクの爆発シーンと「コンギスター軍団は強化されたメカンダーロボの前に全滅した」というナレーションだけで済ませてしまった。冗談みたい。 主人公の活躍も凄まじく、敵のワナにかかって周り全部を敵に囲まれ、一斉に光線銃で撃たれても、サササッと身をかわして手で投げたミサイル１発の爆発で敵全滅とか、大量の流星爆弾で攻撃された時も一発を爆破したら他も全部爆発して終りとか、ちょっとそれはないでしょう？という感じ。 こんな具合だから展開がやたらに速い。１本の内に普通の３〜４話分くらいの展開が詰め込まれ、防衛軍が全滅したりコンギスター軍団が全滅したり非常に目まぐるしい。 このアニメは初回放送当時、放送途中で制作局が変わったりしてかなり紆余曲折があった作品だそうだ。そこら辺のゴタゴタが内容に現れているらしい。これはある意味貴重な作品かも。こんなアニメ、作ろうと思っても作れないッスよ(^^; |
| 「幽幻怪社（ゆうげんがいしゃ）」 １９９４年 オリジナルビデオ 妖怪退治プロフェッショナルのボディコン美女が、太股もあらわに大活躍。こりゃ完全に「ゴーストスイーパー美神・極楽大作戦」のパクりだわ。アニメの出来としてはかなり上手い。ちゃんと作ってある。キャラの演技も相当にしっかりしている。しかしあまりにもＧＳ美神に設定が似ているので、素直に誉められない。実に惜しいなあ。 |
| 「宇宙戦士バルディオス」 １９８０年 昔、ガンダムのヒットに乗じて（？）製作されたが、実力不足（失礼）のために見事に失敗したアニメ。放送途中でいきなり打ち切りが決定したため、製作側の修正が間に合わず、次回予告のタイトル名を間違えたり、最終回なのに「つづく」と出て終わったので、当時話題になった。 最近ＣＳで放送したので、最終回の「つづく」を見たいと思って見てみた。そしたらなんと！「完」と出た。直してあったのだ。でもさあ、この「最終回」、南極と北極の氷が融けてしまって世界中に超巨大津波（飛んでる飛行機も巻き込まれて墜落するくらい巨大）が押し寄せて、もう人類はおしまいだ！という所で終わっちゃうのよね。これで「完」はないんじゃない？ まだ「つづく」の方が良かったと思うのは私だけでしょうか？ |
| 「臀激おしおき娘・ゴータマン」 １９９４年？ あらゆる宗教の指導者を養成するという高校「ＰＲ学園」に転校してきた主人公・天知真理は敬虔なカトリック信者。転校早々、友達の南沙織が悪の宗教集団「ブラック・ブッダ」にさらわれた。 「神よ！お助け下さい！！」と祈る主人公の前に大仏が現れて、「私はブッダ。ゴータマ・シッダルタともいう。おまえは仏教の戦士ゴータマンになるのだ」などと言われ、強引にゴータマンにさせられる。 ゴータマンは、フンドシをしめて半裸で戦わなければならない。フンドシがしまればしまるほど強くなる。ゴータマンは「ブラック・ブッダ」の怪人「恐怖新聞男」「ムツゴロウ先生男」「相撲取り男」などと戦うのだ。 もう、しっちゃかめっちゃか。何もかもがメチャクチャ。「宗教」という言葉を公然と発する事も何となく気が引けるこの世相に、ここまで宗教宗教と連呼するアニメ。そして、見ている方が恥ずかしい程の徹底したナンセンスさ。 作者はいったい何を考えてこのマンガを描いたのか？(^^; そしてこのアニメを製作した人達は恥ずかしくなかったのか？(^^;; しかも恐ろしい事にこの１作で終わらず、第２作以降もあるらしい・・・。 |
| 「宇宙空母ブルーノア」 １９７９年 宇宙戦艦ヤマトの後釜として大いに期待されたが、あっという間に見捨てられ、もう二度とお目にかかる事はあるまいと思われていたアニメ。（この後に本家ヤマトが何度も何度も復活した） 先日アニメシアターＸで見てみたが、やっぱりダメ。死者にむち打つようで申し訳ないが、敢えて言わせてもらうと・・・ 第１話は２時間スペシャルなのに内容が希薄すぎる。ストーリー全体がヤマトに似すぎている。話が単純でひねりが無い。ＳＦらしさ（新しいアイデア）がほとんど無い。などなど、ヤマトシリーズの悪い面を全部集めたような感じ。 そう言えば、「ヤマト完結編」の後にもポスト・ヤマトを狙った「光子帆船スターライト」とかいう映画が作られたっけなぁ。続きがある事を前提にしたような終わり方だったけど、続きは作られなかった。もう覚えている人も少ないだろうな。 |
| 「光子帆船スターライト」 １９８５年 キッズステーションでやっていたのでなんとなく観てしまった。 私は公開当時に映画館で観たのだが、当時もつまらない映画だとは思ったが、今観てもやっぱりダメだった。話にひねりが無さすぎる！ご都合主義がひどすぎる！展開に無理がありすぎる！ 公開当時の映画では最後の場面で、これからの航海に立ちふさがると思われる巨大な敵のイメージが前方の宇宙にオーバーラップして終わったのだが、キッズステーションの放送ではカットされていた。あの場面が観たかったのになあ・・・(^^; 敵の機械生命体に対して、今で言う「コンピューターウイルス」（当時はまだこの言葉は無かったと思う）を流し込んで倒すとか、地上基地からレーザー光を出して、宇宙船はそれを帆に受ける事で進む（宇宙船に燃料を積む必要が無いので効率が良い）とか、アイデア自体はけっこう鋭い物があるんだけど、それらが全然生かされていない。 例えば、宇宙空間で迷った時「そこを左です。左に出口があります」などというセリフが出ちゃうんだよねえ。吾妻ひでおのマンガじゃないんだからさあ・・・。 ただひとつ良かった所は、完成したばかりのスターライト号に訓練学校を出たばかりの新人が「うぉーっ！」って乗り込むシーンが、「若者の熱気」みたいなのが伝わって来て良かった。このシーンだけは良かった。 |
| 「超電磁マシーン・ボルテスＶ」 １９７７年 チャンネル回してたらたまたまやってたので観たのだが、いや〜、この最後の展開は盛り上がりますなあ。監督が「巨人の星」の長浜監督なので、最後の引きなんかが「巨人の星」と同じ。実にドラマチック。燃えるゼ！ それにしても、地球侵略に来た宇宙人に対して地球を守り切っただけは終わらず、逆に相手の星に攻め込むという展開は、他ではあまり見ないパターンだな。しかも攻め込む目的が、その星の独裁者を倒して虐げられた民衆を解放する事だと明言している。普通、そこまでは言わないわなぁ。 さて、巨大ロボット物と言えば最近ゲッターロボがリバイバルして盛り上がったが、私としてはゲッターはちょっと趣味が合わん。あの血の気が多いっつーか、グロでバイオレンスな所がねえ。マジンガーＺは面白かったけどシリーズが長かったので、いつまでも終わらないっつーか、区切りがつかないっつーか、子供心にも「終わった後の爽快感」みたいなのが無いのが嫌だったな。 俺的にはやっぱ、ボルテスＶとか闘将ダイモスあたりを王道と呼びたい。ボルテスＶは昔、フィリピンで物凄い人気になったんだけど、当時のマルコス政権によって放送禁止にさせられたんだよね。この理由は「内容が暴力的だから」とか「アニメは日本の文化的な侵略だから」とか言われているが、同時期に放送していた他の同じような日本のアニメは禁止にならなかったらしい。 一説にはボルテスＶのテーマが「民衆が蜂起して独裁者を打倒する」という内容だったからだと言われている。ちなみに、その後マルコス政権が倒れて、アキノ政権になったらボルテスＶの放送も復活した。この件については、あの「ＮＨＫ特集」でも特集していた。 |
