２００１年、秋の新作

２００１年、秋の新作

　何年前からだったのだろう。メイドがオタクの妄想の対象になったのは？　たぶんＨゲームの何かが火を付けたと思うのだが、この秋の新作アニメは気が付けばメイド系アニメがやたらに目立つ！

　その中でも最も注目されているのが「まほろまてぃっく」。あのガイナックスが製作で、あの山賀博之氏が監督脚本。ＴＢＳ系のＢＳデジタル（ＢＳ－ｉ）でハイビジョン放送中。第１話は会社の仕事が忙しくてチェックできなかったが、今週の第２話は無事視聴。サブタイトルは「女教師沙織二十五歳」。
　ニョーボ「・・・なんか、すんごくＨっぽぉ～い（白い目）」

　内容は、一人暮らしの主人公の家に美少女型アンドロイドのメイドがやってきて、非常に嬉しい主人公という話・・・らしい。学校の担任の先生である沙織二十五歳も密かに主人公をモノにしたかったのだが、可愛いメイドが現れてしまってライバル心をメラメラと燃やすのだった。この先生の声は「天地無用！」で言えば阿重霞（あえか）役の高田由美さん。この人、この手の役がよく似合うなあ。好きだあ～(^^;　全体の作りもソツなく、さすがガイナックスという感じでしょうか。

　この回は偶然奏一郎も見ていたのだが、先生の妄想シーンで主人公が先生の巨乳をチュパチュパしてるシーンが出てしまった。このシーンを見た奏一郎は満面の笑みで大喜び！　やっぱ、男は誰もがおっぱい星人だよなあ。しかし奏一郎に見られたのはちょっとマズかったなあ(^^;

「ココロ図書館」
　テレビ東京系の新番組。人里離れた山奥に大きな図書館があって、三姉妹が運営している・・・ってもうここまでだけでもかなり無理がある設定という感じじゃないですか？　ナレーションでは「小さな図書館」と言ってるけど、あれは誰がどう見ても大きな図書館です（きっぱり）！　で、一見メイドと関係無さそうな話だけど、主人公らが着ている制服がメイド服（それもＨゲームに出てくるようなフリフリの）みたいだし、図書館に来る人に対するやけに献身的な対応がまたメイドっぽい。

　第１話で図書館がオープンするのだが、誰も来ないので暇だ・・・、というような内容。まあ、あんな山奥の図書館に来る人はいないわなあ、普通。したがって事件らしい事件は起こらず、何だかとってもの～んびりしたアニメ。いったい何を言いたいのかまだ意図が見えてこない(^^;　ま、それは置いといて、登場人物の名前は日本人だし、図書館にある本も日本語で書かれているようなのに、ふもとの町の町並みは完全にヨーロッパなのがちょっとアレだ・・・。

　このまま１２話までやるとして、いったいどういう展開になるのか想像できない。実は昔火事か何かで消失してしまった図書館の幽霊が森の奥で人知れず・・・なんてウラ設定なんじゃないか？と疑ってしまうくらい現実感の無い話だなあ。ある意味「ミンキーモモ」的な話かも。

「天使のしっぽ」
　ＷＯＷＯＷの新番組。何をやってもついてない男（社会人）の所にある日突然３人の女の子が現れて、男の事を「ご主人様」と言って押しかけメイド（？）になるのだった。

　実はこの３人娘は、男が子供の頃飼っていたペットの生まれ変わりで、恩返しの為にやってきたのだった。金魚だった娘は前世のトラウマで水が怖い。インコだった娘は前世のトラウマで高い所が怖い。ハムスターだった娘も前世のトラウマで空腹が怖くて、食べ物があると何でもついつい食べてしまう。「ココロ図書館」もそうだけど、これも見ている方が赤面するようなセンチメンタルな内容と雰囲気で、人前では恥ずかしくて見てられないッス。ところでこれのキャラクターって何だか「ときメモ」みたいなんスけど・・・。

　追伸：　ペットの生まれ変わりの娘の件ですが、３人だけかと思っていたら次から次へとやってくるので驚いた。最終的には１２人も集まるとか。という事はですよ、あの主人公は子供の頃に１２種類１２匹のペットを次々に死なせたという、ちょっと問題アリの少年だったという事か？(^^;　ペットを飼う時は一種類にしときましょう。

「ナジカ電撃作戦」
　キッズステーションのオリジナル（？）アニメ。ナジカという名前の美女が主人公のスパイアクション物。特長はとにかくパンチラが多い事。敵も味方も女だらけで、ほとんどのシーンでパンチラ。なにしろ、静かに立っているシーンでもパンツ見えます。もうとにかく何が何でもパンチラを出せ！　意味が無くてもパンチラを出せ！　俺は３０秒に１回以上パンチラを見ないと死ぬんじゃあっ！って感じ。もちろん胸とか脚線美とかの方も忘れてません。そしてここまでやったら当然の事として、服の上から乳首のポッチが見えたりします。

　ナジカがターゲットの大邸宅に潜入。発見されたら屋敷のメイドが一斉にスカートの中からサブマシンガンを出して撃ってくる。しかしナジカには絶対に当たらない。ばったばったとメイドをうち倒すナジカ。敵のメイドを投げ飛ばすと画面の手前にメイドが落ちて、メイドの股間の大アップ。土手っ！てか？(^^;　こんなシーンばっかり。
　ニョーボ「・・・オヤジくさ～」

　まあ、低予算みたいだしベタな内容なので過大な期待はできないけれど、好き者にとってはそれなりに嬉しいアニメなのかも。でも気合いを入れて見るという程ではないかな？　パンチラは異様に多いけどエロチックな展開やシーンはほとんど出てきませんので、あらかじめご承知置き下さい。

　これの前作として「ＡＩＫａ」というＯＶＡがあって、それではアイカという女エージェントが主人公だった。で今回のナジカは、主人公としてはアイカより華が少ないような気がするな。服装とか服の色とか髪型とか、もっと派手にした方がアクションが決まると思う。

「ファイナルファンタジー・アンリミテッド」
　テレビ東京系。ＢＳデジタルでも放送中。ＲＰＧでは知らぬ者とてない「ファイナルファンタジー」の名前を冠したアニメ。今年、全編リアルなＣＧの大作映画を作って、そのおかげでスクエアの経営が危うくなったという事件があったけど、その流れなのかどうかは知らん。考えてみれば今までアニメにならなかった方が不思議な気もする（実は１回ＯＶＡになってる？）。ストーリーはゲームとも映画とも全然関係無いようだ。しいて挙げればチョコボが登場する事が関係あるくらい？

　第一印象。スタイリッシュっつーんでしょうか。何だかとってもデザイン的にモダンっつーか、アーティスティックっつーか。オープニングが非常にかっこいい。キャラデザインは「デジモン」に近いシンプルなキャラ。ストーリーは、異世界を巡って回る「地下鉄」に乗って主人公たち一行が色々な世界を巡って歩くというもの。両親を捜しているらしい。

　「伯爵」という暴君（子供）がいて、主人公たちは行く先々でこいつの悪事（？）に遭遇し、謎のヒーロー（？）が伯爵の手下と戦う。主人公たちは特に何もしない。被害者にはなるけど見ているだけのようだ（？）。一匹狼っぽいヒーローがＦＦっぽいメカ（銃口が３つもあるでっかい拳銃）に３色の弾丸をこめて撃つと召喚獣が呼び出される。この召喚シーンが山場。色の組合せで召喚獣が変わるらしい。

　鉄道（？）でいろいろな世界を巡る事で話が進むという点で「銀河鉄道９９９」みたいな感じがするのは私だけでしょうか？　なお、タイトルになってる「アンリミテッド」というのは、神を超える者という意味らしい。観ている所を他人に見られたくないアニメが多い昨今、これは普通に楽しめるアニメと言えるでしょう。（ちょっと作画の乱れが目に付く？）

　オタク的に言うと、主人公側のお姉さん的存在であるリサがそそる！萌え萌え～っ！とか、「ガオガイガー」の監督で有名な米たにヨシトモ氏が「コンダクター」というポジションだけど、コンダクターってどういう事をする役職なの？とか、主人公（なのか？）アイ役の「桃井はるこ」って月刊アスキーなどで活躍している桃井はるこさんですか？！とか、けっこう気になるアニメだ。

「サイボーグ００９」
　テレビ東京系。ＢＳデジタルでも放送中。石ノ森章太郎のライフワークと言われつつ、結局最後の「神々との戦い」を描ききれずに終わってしまった作品を、ご子息と関係者が「最後まで描く」事を目標にして作ったアニメ。音楽を小室哲哉が担当したりして、かなりリキが入っているようだ。

　１９７９年にテレ朝で放送された前作と違って、今回は原作マンガの第１話からストーリーが始まっている。１年（半年か？）かけて「神々との戦い」の最後まで描くつもりらしい。第２話まで観て、まあ・・・あまり過大な期待はできないのかな？という雰囲気だけど、最後まで描くという一点には期待してます。

「星のカービィ」
　元はハル研のキャラクターだけど、今ではすっかり任天堂のキャラとして定着したカービィが遂にアニメに進出。アニメとしての出来はなかなか上手い。レギュラーキャラを３Ｄ・ＣＧで描き、それ以外を従来のアニメで描いているようだ。カービィらのキャラは絵が単純なので３ＤＣＧで描いても違和感が無いという点を上手く利用している。このキャラクターは海外でも抵抗無く受け入れられそうなクセの無いキャラクターだな。

　監督はルパン三世の一番最初の映画版（マモーが出てくるヤツ）の演出とか昔から活躍している大ベテランの吉川惣司氏。私、２０年くらい前から「この人が脚本書いた回は面白いぞ」と注目してました。