| これまで四半期毎に新番組をネタにしてきたけれど、この秋は特にネタにしたくなるような新作が見当たらない・・・。 富野監督の「オーバーマン・キングゲイナー」は、ハイビジョン製作の上にアニメとしての作画もかなり良く、「富野監督のオリジナル作品は、ストーリーはともかく、作画がひどいのが多い」という俺のイメージを良い意味で裏切ってくれた。が、作画には文句無いのだけれど、ストーリーがイマイチな気が・・・。説明の少なさ、展開の唐突さ、富野セリフ、時々はいる変なギャグなどなど富野監督の特徴が悪い方に出てしまっているような気が・・・。何となくザブングルとかエルガイムの頃に似た雰囲気がそこはかとなく・・・。 「まほろまてぃっく・もっと美しいもの」は、前作とほとんど全くと言ってよいほど同じテイスト。出来としては悪くないと思うのだけど、何だか見続けるのが辛くなってきた。燃える（萌える）シチュエーションというのが無い・・・とでも言いましょうか。 「花田少年史」は、非常にまともなアニメで、俺みたいなオタッキーにはかえって毒？みたいな文学的アニメ。アニメとしてもかなりしっかりしていると思うのだけど、俺としては、あの絵柄とストーリーが個人的に趣味が合わないのであんまり見ていないのだった。もったいない？ ・・・などと、「くろさわサンち」に書くネタがないじゃないか！どうしてくれるんだ！！と逆ギレしていたのだが、最後にドカーンと超大物が来ましたよ！！ 「攻殻機動隊・スタンドアローンコンプレックス」！！ 映画でもなければＯＶＡというのとも違う。月に２本のペースで１年間、スカパーで放送するという変わったアニメ。聞けば、予算は８億円、準備期間３年で世界市場を狙っているとの事。映画的な作り方でシリーズ物を作るという事か。で、それがこの１０月から始まったので、さっそく観てみた。第１話と第２話の２本セットで１回８百円とちょっと高めだけれど、見応えありました。このまま劇場にかけてもおかしくないくらいの完成度で、非常にしっかり作ってあります。 社会背景の説明が複雑、理屈っぽい、難しい専門用語がポンポン出てくるなど、一般にはちょっと取っつきにくい所はあるけれど、それは原作の「攻殻機動隊」がそういう内容だから仕方がない。あの緻密で小難しい原作のイメージや雰囲気を壊さずにアニメ化するのは、製作者側によっぽど根性がないと徹底できないような気がするから、そういう意味で「よくここまで作り込めたなあ！」と、素直に驚いてしまった。 キャラクターデザインについては、特に主人公の顔が丸っこくなっていて、あの独特の鋭さが無くなっているのに最初はちょっと違和感を感じたのだけれど、アニメで動いている所を観たらこれはこれでなかなかいい感じ。むしろ原作や映画版よりもこっちの方が好きかも知れない。という訳で、これはお金を払ってでも毎回観たくなった。 |
