| ＮＨＫで放送していたリアル系近未来宇宙アニメ。 ２１世紀も後半。アポロ１１号が月に着陸してから約百年。宇宙に進出した人類は、月に１０万人規模の都市を持つまでになっていた。 宇宙企業には宇宙に浮かぶゴミ「スペース・デブリ」を回収する部署が設けられているが、どこの企業でもデブリ課は半端物扱い。そんなデブリ課の個性的な面々を中心に進むヒューマンドラマ。 人類にとって宇宙開発とは何なのか？ 華々しい宇宙開発の裏で、置いてきぼりにされた発展途上国の厳しい現実をにじませつつ、それでも前に進む人たちの苦闘ぶりが感動を誘う。 アニメ制作はあのサンライズなので、宇宙空間の描写は文句無し。非常に丁寧な作りだ。 終盤、人類初の木星往還船フォン・ブラウン号と、それら宇宙開発の全てを阻止しようとする団体のテロ活動がリアルで非常にスリリング。極限状態に追い込まれた人間の描写は鬼気迫るモノがあり、さすが「無限のリヴァイアス」の谷口悟朗監督だと唸らされる。 全話非常に完成度が高く、次回が待ち遠しくてしょうがなかった。こんなアニメはそう多くない。宇宙開発を題材にしたアニメとして、同じＮＨＫで「ふたつのスピカ」というのがあったけれど、あまりに違いすぎて比べられません・・・。 これだけのクオリティなのに人知れず始まり人知れず終わった感のあるアニメ。これは是非とも多くの人に観てもらいたい作品だ。っつーか観ろ！！ 俺は各話最低２回は見返したからなっ！！ |
| [2005/2/9] |
